【書評】トップ・レフト ウォール街の鷲を撃て

トップ・レフト ウォール街の鷲を撃て (角川文庫)
イランで巨大融資案件がもちあがった。融資団主幹事を狙う大手都銀ロンドン
支店の今西の前に、米国投資銀行の龍花が立ちはだかる。プライドを懸けて命を
削る国際金融ビジネスを描ききった衝撃のデビュー作、という本。

既に国際経済小説の古典となっている本で、出版されてから10年が経つが、
これだけ激変が日常茶飯事の国際経済、国際金融ので燦然と輝き続けている。

黒木亮作品の特徴であるが、何よりも話がでかく、面白いということ。読んで
いるうちに知らず知らずのうちに国際金融のワードが頭に入ってくる。そして、
自分も本を4冊上梓したので分かるつもりでいるが、もの凄い取材量。だから
寡作だというのも頷ける。

黒木亮のデビュー作になるわけだけど、やっぱり、氏もご多分に漏れず、これが
一番勢いがあって面白い。もちろん、デビューだけあって、人物の作り込みは
固いし、ストーリー展開も主人公の私生活を心にかなり無理がある。しかし、
優れた作品はそんな無理をも吹き飛ばす力がある。

荒唐無稽の作品が嫌である一方、地に足の着いた物語でドキドキしたい方には
お薦めです。
トップレフト

 

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