【書評】流星ワゴン

流星ワゴン(講談社文庫)

最近、ドラマ化されたこともあり話題の本。僕の周りでえらくそのドラマの評判
が良いので、見逃してしまって、えらく後悔していたんですが、ドラマはこの
パターンが多い。しかし、原作の本は逃げないので、安心して!?手に取りました。

僕にとっては初重松作品。重松作品は、ちょっと上手すぎて鼻につくということ
を何回か聞いたんですが、この本に限ってはそんなことは無い。

設定はもう荒唐無稽。「死んじゃってもいいかなあ、もう……。38歳・秋。
その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。
そして──自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、
人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか──?」。

何が何だか分からないでしょ。何で、冥土の手前で、同い年の父親と会うのか。
まだ会うのは許せるにしても、娑婆の世界にともに旅する。しかも、自分たち
の肉親と会話して現実を変えさせようとする。あり得る?(笑)

しかし、この設定も、橋本親子が乗るワゴンに同乗するなど、さらに荒唐無稽
の設定で、どうでもよくなるんだな、これが。荒唐無稽に荒唐無稽を重ねること
によって、優れてファンタージ化させるパターン。

僕がこの本と出会えて良かったのは、一ページ、一ページめくる度に幸せになって
いく。そして、ラストが近づいてくると不幸せになる。そんな本でなかなか無い。
早くラストが読みたい、カタルシスを味わいたいってのはあるけど。

いくつかの父と息子の物語。そして、その和解。ラストがまた「行き過ぎず」
素晴らしい。お薦めです。流星ワゴン

 

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