【書評】孫正義の参謀: ソフトバンク社長室長3000日

孫正義の参謀: ソフトバンク社長室長3000日

孫正義と直接会ったことがあり、かつ、サシで何度か話したこともある人間の
一人として、この本が出たときは、著者である嶋さんの売名行為かなって思って
ました。もちろん、何度か、嶋さんとも僕は会って話をしています。

ソフトバンクの中でもこの本は激しい議論が巻き起こっていて、「スプリント
の交渉の際、嶋はその場にいなかった。あの場面は嘘です。」「よく、孫さんが
あんなデタラメな本を出すのを許したよね。」とかもう散々。

僕は自分が悪口を言われる体質もあってか、悪口言われる人にはとても興味が
ある性格(笑)なので、まず、自分が出ている場面、孫社長、嶋さんと東日本
大震災後、直ちに福島に行ったときの描写を読んでみたら、僕の記憶と全く一緒。
孫さんが煮え切らない福島県知事に怒りを表したり、体育館では一人一人に九州
までの避難を呼びかけたり、それは日程も自分の立場も忘れ、切々と語るところ、
また僕の言動に対する著述はあたかもまたあの当時地獄のような場所に戻ったか
のような錯覚を覚えたくらい。

そして、いくつか僕自身が知るエピソードについても正確無比に記してある
ところから、手に取ってみたら、これが大当たり。確かに社員が言うように、
誇張だったり、いろいろあるかもしれないけど、それはそれとして、この本が
凄いのが、政治オンチとか散々なことを言ったりして、孫社長を崇め奉って
いないところ。また、孫さんや自分の行動を中国の古典の一説に紐付けている
ところ。孫正義物語としても抜群に面白い。

なぜ、一介のベンチャー企業が孫正義という稀代の経営者を戴き、日本はおろか
アメリカまで震撼させる大企業となり得たか。その奇跡を知るには打ってつけの
本だと思う。嶋さんは社長室長としての評価を遙かに超え、まさに司馬遷という
位置付けになろうかと思う。それくらいの本です。お薦めです。

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