【書棚】ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上) 

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上)
http://goo.gl/cNkXPc

僕はミレニアムの大ファン。数あるミステリーの中では一番好き。4はこんな内容。

世界14カ国で初登場第1位!
今世紀最高のミステリ、待望の続篇
ドラゴン・タトゥーの女、リスベットと不屈のジャーナリスト、ミカエルが
帰ってきた。
連続するスリルと興奮、そして予測不能の展開。大反響を巻き起こした超話題作!
雑誌『ミレニアム』を発行するミカエルたちの会社は経営危機に陥り、株式の
30パーセントを大手メディア企業のセルネル社に売り渡していた。ミカエルにも
優れた記事がなく、時代遅れの記者との非難にさらされていた。そんな彼の
もとに、ある男から大スクープになるという情報が持ち込まれる。人工知能研究の
世界的権威であるバルデル教授が何か大きな問題を抱えているようなので、
会ってほしいというのだ。男の話からリスベットが関係していると確信した
ミカエルは、彼女に連絡を取ろうと試みる。一方、アメリカのNSA(国家安全
保障局)は、産業スパイ活動を行なう犯罪組織の関連会社からバルデルが革命的
研究成果を持ち出したため、彼の身に危険が迫っているとの情報を得る。折しも、
鉄壁の防御を誇るNSAのネットワークに何者かが侵入した!

面白そうでしょ。ただ、この本が出る前に、原作者であるスティーグ・ラーソンは
亡くなったんだよね。彼のパートナーであったエヴァ・ガブリエルは未完の
原稿を持っていると言われているが、今回は、この未完の原稿が世の中に出て
きたわけではない。あくまでも、新たな著者であるダヴィド ラーゲルクランツの
作品。興味深く読んだが、僕にとってはまるで3までのラーソンの作品とは
まるで別物。ラーソンのは、拷問のシーンを含めてかなり際どいものがあり、
思わず、目を背けるようなところがあったし、かつ、身の毛のよだつスリリングさは
もう天下一品だったのが、4に至っては、ストーリー展開が静かで大人しい、
いや大人しすぎる。あくまでも、著書というのは著者に紐付くというのが改めて
実感。ミカエルもリスベットもまるで別人。常識の延長線上になっちゃった。

では、この作品がダメかと言えば、そんなことはない。のるかそるかの、衝撃的な
場面やストーリー展開が減った分、まるで緻密さに覆われた作品へ。何度か読み
返したが、実に緻密に伏線が張ってあるのが分かる。3までに往々見られた
大ざっぱさをスリリングさでかき消す、という、良く言えば天才的、悪く言えば
乱暴な展開も無い。

好みの問題だろうね。次作、や次々作も、この著者で予定されているようだが、
ぜひ、ワイルドさを加味してくれることを望みたい。もし、「ミレニアム」を
読んでおられないのならば、1から読まれることをお薦めします。ハリウッドで
映画化もされたけど、圧倒的に、原作の方が面白い。007のダニエル・グレイグ
はカッコ良いけど、まさか、ミカエルには合っていない(笑)。映画化だったら、
4のほうがしやすいかもしれないし、書きながら思ったけど、映画化を視野に
入れて書いた、というのであれば、すごく分かる気がする。

 

61YbGAJgG6L._SX346_BO1,204,203,200_

このエントリーをはてなブックマークに追加

メールマガジンの紹介

樋渡社中に集う皆さんの交流のためのツールとして、
「樋渡啓祐の地方創生ここだけの話」という
メルマガを創刊しました。
大好きな地方活性化の今までの取組やこれからの話など、
ここだけでしか書けない話をどんどん発信していきます。
様々な同士の方にも参加いただき、地方創生に興味ある方に
役立つ情報を届けていきます。
メルマガ会員限定の少人数講演会なども
積極的にやりたいと考えています。
是非皆さんも樋渡社中にご参加ください。