【書評】[新版]ブルー・オーシャン戦略

[新版]ブルー・オーシャン戦略 

僕もいろいろお世話になっている G1サミットの主宰でもある 堀義人さんが利用
されていることから、注目しているニュースサイト NewsPicks を読んでいたら、
2005年に出たずいぶん昔のこの本についてのコメントが出てき
ので、見て
みると、なんと 9月に10年ぶりの新版が出たのだとのこと。
10年前はもちろん分厚い単行本を買ったわけだけど、今回は Kindle版を早速
オンラインでゲット。iPadで一気に読破しました。時代は変わりましたよね。

先ほどの NewsPicks の記事は、この新版を監訳された方へのインタビュー記事
だったんですが、こちらの監訳の方が書いている新版への序文が面白い。10年前に
読んだという方も(僕もこの口ですが)、この序文を読むだけでも価値がある
といえるかと。曰く『いま日本では、ブルー・オーシャン戦略と合致する事業・
企業が続々と台頭してきている』として、彼の考える日本でのブルー・オーシャン
な企業を紹介してるんだけど、いろいろとお世話になっている出口さんの「ライフ
ネット生命」や、同郷であることもあってとても仲が良い友人の一人である井上
さんのところの「青山フラワーマーケット」などが紹介されていて、興味津々。
青山フラワーマーケットの説明のところには、『「花は特別な日に贈るもの」
という従来の市場の境界を引き直し、「個人が日々の生活を彩るための花」という
ブルー・オーシャンを切り開いてる』という文章が。確かに井上さんにも話を
聞いたけど、仕事帰りのOLなんかに、フラッと寄ってもらって、自分の部屋に
彩を添えるために花を買うって文化を作りたいんだって話をしていたなと。
だから、佐賀出身だけど、名前に「青山」をつけたんだとか(もちろんそれだけ
の理由ではないでしょうが)。

で、なぜ日本がブルー・オーシャン企業が台頭してきているか、というところ
にも考察が及んでいるんだけど、『不確実性が極度に高いときは、事業環境の
変化を待ってから行動を起こす「受け身の戦略」は機能しない。むしろみずからが
積極的に市場を形づくり、他社を寄せ付けない革新を起こすことでこそ高い
リターンが得られ』、日本は、まさにこの「不確実性が極度に高い」ときにある
からだ、とのこと。これ、まさに我が意を得たり、で、僕が武雄で、なぜあんなに
シャカリキになって、新しいモデルを作ってきたかっていうと、そこにあるんだよね。

超高齢化、独居老人の増加、女性活用の重要性の増大・・・こんな国って、現代の
歴史の中では誰も経験がしていなくって、だからこそ「課題先進国」なんて言わ
れてもいるんだけども、日本のこれからって、この監訳者の方もいわれているけど、
本当に「見通しが難し」くて、「不確実性が極度に高い」んだと思うんだよね。
だから、今までの延長線上で行政を考えると、どこもじり貧になってくるわけで。
みなさん論評大好きな「武雄市図書館」も、僕としては、「受け身」では、図書館
そのものや本を読む文化そのものがなくなってしまう危機感を持っていたから、CCC
さんと組んで、「新たな革新」をつくりだしたくて、あの図書館を作っていたりして
るわけです。

Facebookを利用した情報発信も、武雄市図書館も、すべて、みずからが動くことで、
日本の中に旗をたてて(先ほどの言い方を踏襲すると「積極的に市場を形づく」る
ってことになるのかな)、日本中のさまざまな知恵を武雄市に集めるってことを
やってきたわけだけど、これってつまり、「他社を寄せ付けない革新を起こすこと
で高いリターン」を得ることを目指したと言い換えることもできるんだと(もちろん
後付けですけどね、やってるときは一つ一つ一生懸命に、武雄市として課題となって
ることを解決するためにやってきただけですから。)思います。

最近僕もよく講演で「行政と組んで地方でビジネスを立ち上げることこそが、ブルー・
オーシャン」って言っていて、「樋渡社中」はそのブルー・オーシャンへ漕ぎだして
いる会社だ、なんて言ってるけど、冗談ではなくて、武雄市での自分の経験を踏ま
えて、本気でそう思っているんだよね。

10年前にこの本を読んだ時も衝撃だったけど、今読み直してもやっぱり名著。事例
紹介が本文の中でたくさんあって、これも現状に則して入れ替えをしてるので、今の
自分の事業と照らして考えるだけでも、たくさんのヒントがあふれている。昔の単行本
だと、なかなか持ち歩くってことはできないけども、iPadに入れてしまえば、いつ
だって読み返すことができるから、これからはちょくちょく移動の合間でも読み返して
みようかなと思っています。

巻頭言でも書いたけども、今僕が全力でやっている「ふるさとスマホ」。これも僕は
「ブルー・オーシャン」を生み出す最たるものと考えていて、いろんな事業者や
自治体と組みながら、日本をサスティナブルに革新するような事業をどんどん出して
いきたいと思っています。

繰り返しますが、今読み返しても名著。勇気と知恵がわき出る本。おすすめです。

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