3月6日付メルマガ 樋渡啓祐×サイバーセキュリティ財団 への道程 その1【特別寄稿】

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【5】 ~樋渡啓祐×サイバーセキュリティ財団 への道程 その1~──────────────────────────────────

前回の加藤さんの寄稿と同様、今回より月一連載で、一般財団法人サイバーセキュリティ財団(https://csf.or.jp/)を立ち上げられた宮脇正理事長に、この財団と樋渡さんとのコラボレーションの裏側についてお話し頂くコーナーを開始します。(全四回予定)。

迫真のドキュメントとなっていますので、ぜひご覧ください。

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~樋渡氏との出会い編~

『社長!何者かに学校のサイトが乗っ取られ顧客情報が全て流出しました!』

あれは5年前、武雄市市役所の市長室に向かうため、九州自動車道の佐賀大和インターチェンジを過ぎたあたりで緊急連絡を受けた。そんな大事件発生の当日に、運命の出会いをする事になる。

その時私は善玉ハッカーを養成する学校設立に奔走していた。当時ハッカーという言葉は世間的には『悪』のイメージしかないような状況で、正義のハッカーを育成し国や企業を守るサイバー戦士を生み出すというコンセプトはことごとく否定された。

プログラム教育系の専門学校の大手企業らもこの業界への参入に興味は持ちつつも世間体からか実際に動くことはなかった。なぜならば悪意のあるハッカーから防衛するには、攻撃方法を熟知する必要があり、攻撃方法を理解した上で防衛策を講じなければならないが、この攻撃方法を教えるという部分に関して倫理的な面から慎重論が圧倒的多数を占めていたからである。

しかしながら当時は、アメリカ議会がサイバー空間を第四の戦場と認識し、サイバー攻撃へは通常兵器による報復・反撃も辞さない姿勢を上院にて可決し、欧米や中国・韓国・ロシアなど国と民間が協力してエンジニアの技術向上に最大限の力を入れ始めた時でもあった。

日本でも経済産業省等が主導しセキュリティキャンプやセキュコンなど情報セキュリティ技術向上の為の催しや枠組み構築を急いでいる時であったが、倫理的理由からこれらの教育を受けたり催しに参加できるのはごく一部の限られた人間だけであった。

列強諸国は官民一体となりサイバー戦士の育成を行っている最中、日本だけは、『セキュリティ村関係者』だけがその利権を手にする為、益々外界との接触を避けるようになり、更に我々のような『村』出身ではない新規参入事業者への妨害行為は酷さを増すばかりであった。

私は、自衛隊等で国防を担う最高技術者を一人でも生み出すというコンセプトではなく、一般の中小企業のプログラマーさんレベルに対し少しでもサイバー攻撃の脅威を感じてもらい、何かIT製品構築を行う時に学んだ知識を生かしてもらい大枠で日本中のあらゆるITサービスが抜け目のない(脆弱性が限りなく少ない)世界を作りたいと考えていた。

このような考えは誰にでも犯罪技術を教えるものではないとの論調で、例えばハッカー学校のテキストを依頼していた某国立大学の某助教授にテキスト納品日にお受けできないと断られたり、学院のホームページの脆弱性を頼んでもいないのに徹底的に粗探しされそれを晒されたりした。それはもう笑うしかない状況だったが一度決めた事!やり遂げるまでは!と仲間と励まし合い二の手、三の手どころか6の手7の手と(笑)切り口を変え 『村』に戦いを挑んでいた。

そんなある日、一人の男の存在を知った。当時武雄市長として慣例や枠組にとらわれず果敢に市民の為に市議会・行政と戦う樋渡啓祐市長である。

メカラウロコの発想や行動力それに反比例しTwitterの中では炎上も辞さないどころか、炎上さえ上手く活用するかの如き発言をなんとなく親しみを感じたり、自分と重ね合わせチェックするのが日課になっていっていた。日々激しさを増すTwitter上での議論に一喜一憂し『がんばれ市長!』と役員と一緒にエールを送っていた。

一年ぐらい経過したある日、第八の手が会議の議題にあがった。私の正義のハッカー養成学院はまともに授業を開催できないところまで追い込まれており、それならばWEBに特化する為に集客の為に本格的なハッカーゲームを制作しゲームの中でわからなかった問題に対する解説書を販売し更に高度な技術を学びたいという人間には個別にSkypeなどを活用しライブ配信授業へ誘導するという作戦であった。

その会議中、何故か樋渡市長へ会いたいと思った。最初は武雄市でこのゲームを使用してもらえたらとか、市の職員のセキュリティ担当者の行政としての意見が聞きたいとか色々思惑はあったが会ってもらわないと始まらない。

そこで樋渡市長のTwitterのダイレクトメールに恐る恐るメッセージを送った。そうするとものの数時間で返事をいただいた。現役市長がどこの誰かもわからない怪しさ満点の「会いたい」とのメッセージに快く答えてくれた事が本当に嬉しかった。

こんなストレートに駆け引きなしで間口を開けてくださった好意に、こちら側が絵を描いて接する事だけはやってはダメだと心底思った。とは言っても手ぶらでも無礼なので、ハッキングゲームの企画書を用意して面談に挑む事にした。しかし、企画書もさる事ながら市長と市長室で会いたい!との思いの方が強くなってしまい後から思えば何の取り留めもない漠然とした企画書&プレゼンになってしまい大変申し訳なく思っている。

面談日当日博多から学院校長の田口と二人で車を走らせた。そこで冒頭の事件勃発!当時サイバー攻撃による情報流出が明るみに出る事はごく稀で、申告する企業もなかった。ところが我々は正義のハッカーを養成するホワイトハッカー学校である。ハッカー育成する側がハッキング攻撃にあいまた大切な顧客情報を流出したとなっては、学院の信用は地に落ち、運営ができなくなる窮地に立たされた。

武雄インターを降りたぐらいでさらなる悲劇が起こる。サイバー攻撃を仕掛けた犯人がなんと読売新聞社に自らの行為をリークしていて新聞記者から電話がかかる!「ば、れ、た、、、」記者には調査中!とのらりくらり回答し電話をきった。運転している田口校長が言った。「市長との面談キャンセルして引き返して、対策会議しましょうよ!」

ただここで数時間慌てても仕方がない。それならばまたとないかもしれない市長との面談チャンスを逃してたまるか!予定通り市長室へ向かった。市長室でのブレブレのプレゼンを経て帰路に着いたが、樋渡市長は終始にこやかに対応してくださったのが非常に印象深いが、実際は帰社してからの対応の事で頭がいっぱいだった(笑)

樋渡氏とはこれっきり5年の月日が流れたが、諦めの悪い私はその間着々と『村』駆逐のための構想を進めるべく布石を打ちながら事業を進めていた。そして遂に機は熟したり!で平成28年10月に一般財団法人サイバーセキュリティ財団を設立し戦いの火蓋が切って落とされた。

そんな矢先である!また何かピン感!きて樋渡氏のFacebookを見てみるとやってるではないか!情報セキュリティ事業を!そこで再度連絡を取ろうとメール下書きしていたのだが出事が多く『明日送ろう!』『明日送ろう!』一週間が経過した時、何と樋渡氏の方から私のインスタにフォローがされ通知が!!!

怖いくらいの偶然!もはや怪奇現象!それで堅苦しい下書きは破棄し直接メッセージを送り5年ぶりの再会をつい2週間ほど前に果たす事になる。

もう運命なのかもしれません。
そして樋渡啓祐×サイバーセキュリティ財団の幕があけたのだった。

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(適宜編集しています。)

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